導入事例 株式会社メディアドゥ

Published On : 2026-07-21
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導入事例 株式会社メディアドゥ

お客様導入事例

― 株式会社メディアドゥ―

「MORE CONTENT FOR MORE PEOPLE!」をビジョンに掲げ、国内トップシェアの電子書籍流通事業者として、電子書籍を安全・迅速に配信している。主軸となる電子書籍流通事業のほか、日本コンテンツの海外展開支援を行う国際事業、コンテンツを時流やニーズに合わせてマルチユース展開し、価値を最大化するIP・ソリューション事業など幅広く展開。著作物を公正な利用環境のもとで世の中に広く頒布し、文化の発展と豊かな社会づくりに貢献することを目指している。

“ユーザビリティがこれまで使ってきたツールよりも優れているだけでなく、国内のみならず海外子会社へ個別対策できるようになったので、セキュリティのレベルが上がったと感じています。”

今回、このお二人にお話しを伺いました。
右:上級執行役員CIO 中野 要 様
左:情報セキュリティ統括部 部長 / プロダクト開発部 開発2課 課長 三森 泰規 様

Q

現在のお取組みと認識されている脅威について

弊社は、コンテンツホルダーである出版社様から電子書籍ファイルをお預かりし、許諾の下りた販売条件を設定したうえで、各書店様へ書誌情報とファイルを提供する「電子書籍の取次業」を中核事業としています。国内のみならず、海外への取次や、海外の図書館サービスとの提携によるコンテンツ配信も手掛けています。

業界特有の脅威として強く意識しているのが、出版社からお預かりした電子書籍などのコンテンツの市場価値が非常に高いことに起因する「海賊版」問題と、ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃です。お預かりしているコンテンツを流出させてしまえば、信頼が一気に失墜し、ビジネスそのものが崩壊しかねません。そのため、いつ預かり、どこで保管し、どのような経路でアウトプットしているのかというトレーサビリティと可視性を重視した対策に重点的に取り組んでいます。

また、業界大手で発生したランサムウェア事件は、経営陣をはじめ、当社全体の意識を大きく変えるきっかけにもなりました。それまでも重要な経営課題として位置付けてはいましたが、「いくらかかるのか」「なぜ必要なのか」というコスト面の議論が中心でした。事件以降は「やるしかない。何がやりたくて、いくらかかるのかを教えてくれ」という必要投資としての姿勢が一層強くなっています。

Q

サイファーマのソリューション(DeCYFIR)を導入された理由は?

社内の情報資産を守るための投資をある程度のレベルまで行ってきましたが、一定のレベルを超えると費用対効果が図りづらくなります。インターネット上での閉域網構築なども選択肢にはありましたが、事業規模に見合わないコストが課題でした。投資領域を明確にするためにも、外部脅威を正しく把握できる脅威インテリジェンスの必要性を強く感じていました。
それまでは専用ツールを導入しておらず、複数のOSINTツールを組み合わせたり、自分たちでダークウェブに潜って調査を行ったりしていました。しかし、後手に回るリスクを払拭できず、脅威インテリジェンス(CTI)で先回りする仕組みが必要だと考えていたタイミングで、DeCYFIRのデモを拝見し、強い感銘を受けました。
DeCYFIRを選定した主なポイントは以下のとおりです。
• 価格面で導入しやすく、当社の予算キャパシティに合致していたこと
• アジア圏の脅威情報が豊富で、当社のビジネス領域と親和性が高いこと
• ダークウェブだけでなくTelegramなどのチャットツールまで調査対象に含まれていること
• SIEMとして利用しているSplunk Cloudとのインテグレーションがスムーズで、分析用ダッシュボードがすでに展開されており、社内ログと連携した分析がすぐに始められる確信が持てたこと
• UIやグラフィカルな部分が非常に作り込まれており、アプリケーションとしての完成度が高いこと

Q

導入後に実感した変化と、具体的な活用方法について

DeCYFIRとAsk DeCYFIR AIを導入したことで、感覚としては「セキュリティエンジニアが1人増えた」ような実感があります。アラートの解析や、これまで自社で行っていた漏洩情報・脅威アクターの調査を代行してもらえるため、少人数で運用したい当社のニーズに合致し、監視業務の効率が格段に向上しました。新しいサービスや子会社について「これを拾ってほしい」とサイファーマ社側に依頼した際の対応も早く、漏洩情報のキャッチが非常にタイムリーになっています。

【SIEM(Splunk Cloud)との連携】

DeCYFIRが提供するIOCデータをSplunk Cloudに取り込み、社内ログと突合することで、脅威アクターからのアクセス有無を確認しています。検知した情報はすべてSplunk Cloudに集約し、ダッシュボード化することでチーム全体で情報を共有し、アラート調査を共同で進められる体制を構築しました。これまで自分たちでログを調査・加工して作り込んでいた情報が、ピンポイントで必要な情報を取得できるようになったことで、その作業が大幅に簡略化されています。

【DeCYFIRのAI機能(Ask DeCYFIR AI)の活用】

AI機能を活用して、ログ分析に用いるSplunkのSPL(Search Processing Language)作成を支援させ、特定の脅威アクターによるキャンペーンに該当するアクセス有無の確認にも役立てています。また、セキュリティアラート発生時には、優先順位を示すトリアージのサポートとしても活用しています。自社で定義したプロンプトに検知ログを貼り付けて投げることで、自社の調査結果とAsk DeCYFIR AIの回答が一致しているか、他に調査すべき観点はないかをチェックしています。

さらに、自社では調べ切れない「どの国の、どのような攻撃グループか」といった背景情報まで即座に分析して提示されるため、脅威の理解と可視化が進み、大きな脅威トレンド把握やピンポイントで狙われていないかの確認において非常に有益な情報となっています。

Q

サイファーマおよびDeCYFIRをどのように評価されていますか?

アプリケーションエンジニアの視点で見て、UIやUXがしっかり作り込まれており、サービスの質の高さを感じています。実はそれほどサポートを必要としない場面も多いのですが、それでも様々な相談に丁寧に乗っていただけるサポート体制は申し分なく、大変助かっています。
アジア圏の脅威情報の豊富さ、Splunkをはじめとする既存環境との親和性の高さ、そしてコストパフォーマンスのバランスは、当社のように「費用対効果を重視しつつ、本質的なセキュリティ対策を進めたい」企業にとって非常に魅力的です。

Q

今後の活用計画について教えてください。

今後は、予見的脅威インテリジェンス(Predictive Threat Intelligence)の活用を強化し、攻撃者がどのような目的/動機から、具体的にどのような手法で侵入を試みているかを能動的に分析する能力を高めていきたいと考えています。APIを活用し、これらの情報をSplunkのログと自動で突合させていく構想です。

また、AIを使った新しい攻撃手法が登場している一方で、当社としては表面上の防御強化だけでなく、アタックサーフェス(攻撃対象領域)をいかに小さくするかにシフトしています。外部公開を最小限にし、APIをサービス間限定にするといった対策を進めていますが、そのなかでDeCYFIRをはじめとするインテリジェンス基盤は、引き続き重要な役割を担ってもらえると期待しています。

AI SOC(AIによる自動監視)のような世界観には期待していますが、AIが何でもやってくれるという理想にはまだ距離があると感じています。エンジニアとしては、ツールに頼る部分と、自分たちがビジネスとして注力すべき部分を見極めることが重要です。安易に流行に飛びつくのではなく、ベンダーの力も借りながら、収益に結びつく本質的なセキュリティ対策を一歩ずつ作り上げていきたいと考えています。

※ 掲載情報は取材日当時のものです

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